夏の終わりから取り掛かっていた耐震補強工事が終了した。



夏の終わりから取り掛かっていた耐震補強工事が終了した。
内部工事が終わり、外部工事が進行中。
外壁のトタンを剥がし、焼杉板に貼り替えています。
以前より打ち合わせを進めていた耐震改修工事に取り掛かる。
当初筋交いと面材により固める方向で検討していたが、二間続きの和室の開口を部分的に塞がねばならず、部屋の魅力を損ねる事から、仕口ダンパーと面格子パネルによる補強に方向転換する。検討方法は限界耐力計算により、バランスはダンパー、面格子を壁基準耐力に換算した偏心率計算による。第一期工事として、小屋裏補強、棟通りの補強、外部からの補強(併せて外壁トタンを板に張替え)を行う。
平成5年築の住宅を耐震診断しました。
6寸の通し柱に1尺1寸の胴差し、地棟梁の入った、しっかりした田の字構造に水廻りが取り付いた間取り。桟瓦葺き。基礎はダブル配筋の布基礎と独立基礎の複合。
上記の理由から、偏心率は0.42と悪い。
耐震側から見ると、筋交い未挿入の柔構造(通し貫、荒壁土の伝統構法)と足元の緊結という構造的矛盾、が特に気になるところ。
復元力のある柔構造は大変すばらしいが、足元が緊結されている以上、頭が大きく振られるのは決して良い事ではない。
周囲の状況から施工不可能な部分もあるが、田の字の通りに壁を追加し、1階部分の評点1.0偏心率0.15を目標に補強案1を案出する。
このプランだと和室と玄関の全てに工事範囲が及んでしまうため、別案も考案中。